北海道大学との実験による結果報告:帳票の記入行動比較

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北海道大学との実験により、ユニバーサルデザイン設計の帳票が、記入漏れ数を38%減少させることを実証しました。

株式会社イセトー(以下 イセトー)は、北海道大学大学院文学院 心理学研究室教授:河原 純一郎、(以下 河原教授)と共に、ユニバーサルデザイン(以下UD)により設計した帳票の改善効果について記入行動の観察実験を行いました。
河原教授の実験により、UD設計した帳票は、記入漏れを38%抑制し、手続き負担の軽減に有効性があることを実証しました。
本実験では、京都中央信用金庫(本店:京都市下京区 理事長 白波瀬 誠 以下 中信)様のご協力により、店頭で利用される「ローン申込書」を実験対象としました。実験には、従前利用されていた旧帳票と、イセトーが持つUD技術で再設計し、さらに「わかりやすさ」の第三者認証団体である一般社団法人ユニバーサル コミュニケーション デザイン協会(以下UCDA)のUCDA認証「伝わるデザイン」を取得した新帳票を使用しました。

調査結果

 旧帳票と新帳票での記入行動(記入漏れ)の比較を行いました。
 <条件> 
  ・各帳票、30名ずつが参加
  ・カウントの対象は、日付、署名、押印に限る。
  ・利率や、家庭状況など被験者に依存する箇所は除外。

平均記入漏れ数は、
新帳票において、旧帳票より 38%減少した。
welch の t検定: t(39.4) = 2.64, p = .012, r = .39

新帳票において、13人が記載してある番号順に記入した。
記入時間には有意な差は見られなかった。
旧帳票 : 平均9分42秒, 新帳票 : 平均10分8秒
t検定: t(29) = 1.14, p = .365, r = .21

今後の取り組みについて

 大学研究室の専門家によるコンサルティングと、UCDA認証「伝わるデザイン」を組み合わせたエビデンスの構築研究は業界初の取組みです。
 イセトーは、観察実験から得られる知見と北大学術コンサルティングにより、UCDAの提唱する「わかりやすい」情報伝達への理解を深め、自社のUD制作ノウハウを向上してまいります。これにより、多様化し高齢化する日本社会にマッチした情報伝達ツールを、金融機関を始めとした多方面のお客さまへ展開します。
 また、今後は動画やデジタルサービスにもUDを積極的に適用し、情報を心地よく整え届ける事業を通して、より良い顧客体験(CX)の実現を目指していきます。

■本件に関するお問い合わせ先
 株式会社イセトー 営業企画部 営業企画グループ UD担当
 TEL:03-5644-1855 (平日 9:00-17:30)

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